II.人事労務freee(給与計算freee)をやってみよう

 クラウド会計ソフトfreee では給与計算や年末調整を行う人事労務freee(旧給与計算freee)という ソフトもリリースしています。  【人事労務freee の特徴】  @人事労務freee の特徴は、管理者と従業員が分担して入力を行う。  Aデータは紙ではなくクラウド上で管理され、ネット上で確認ができる。  B支払データはそのままオンラインバンキングで利用できる。  C源泉所得税の納付もそのままe-tax で納付が行える。 【人事労務freeeのメリット】  上記の特徴にあげたとおり、給与計算freeeを使うと今まで給与計算担当者が一人で行っていた作業を、  従業員やソフトと分担することによって、以下のような各種の作業が簡単に早く行うことができるよ  うになります。  @年末調整等で必要となる扶養控除申告書や保険料控除申告書等の作成もネット上で従業員本人に入  力してもらい、管理者はその確認をするだけで済むので、年末調整担当者の負担はかなり軽減されま  す。A社会保険の算定基礎や労働保険料の申告とも連動しているので、年度の更新処理が簡単になり  ます。  B会計freee との連動も可能なので給与に関する会計処理が自動化されます。  【人事労務freeeのデメリット】  @なんと言っても月々のコストがかかることです。従業員が4人までで月に1980円。一人増える  ごとにプラス300円になります。  従業員が20人の場合、月に6780円かかります。(すべて税抜)  クラウドでないインストール型のソフトは人数制限はありませんし、直接的なソフト費用だけでみる  と人事労務freee の方が高くなる場合が多いと思います。しかし、給与計算等にかかる人的コストを  考慮すればかえってコストが低くなる場合も多いと思います。  A人事労務freee はクラウド型ソフトなのでインターネットが繋がらない場所では何もできません。  何かのトラブルでインターネトが使えなくなると、過去、現在一切のデータが見れなくなります。 【導入すべきかどうか】  大手の企業ではfreee ではありませんが、クラウド型の給与計算を導入するところが増えています。  それは人事労務管理にかかるコスト削減という効果の他に、紙での情報管理による情報漏洩リスクの  低減、一部の社員が個人情報を見たり持ち出したりできることへのリスク軽減など様々な理由があり  ます。  しかし、私は零細な企業ほどクラウド型の給与計算ソフトを導入すべきだと考えています。それは、  零細な企業では人事労務管理をする専任者を置くコストが負担になること、情報管理の体制が整っ  ていない事が多いことなどが理由です。 1か月の無料体験もありますので一度試してみる価値は  あると思います。

(税理士・CFP 廣崎 英子) HP:横浜の税理士 廣崎英子税理士事務所 ブログ:税理士 ときどき ランナー